診療案内
消化器疾患は、消化管(食道,胃,十二指腸,小腸,大腸)、胆嚢、肝臓、脾臓などに関する疾患です。これらの臓器に不調が起きると、腹痛や嘔気、嘔吐、食欲不振、下痢、便秘など、なんらかのお腹の症状が起こります。 こうした症状を持つ患者さんの治療を行います。
ピロリ菌が胃の中に存在すると胃がんのリスクが高まります。
ピロリ菌を除菌することで胃がんのリスクは約1/3~2/3に減りますが、ゼロにはなりません。従って、除菌が成功しても1年~2年に1回の胃カメラで胃がんがないかどうか確認する必要があります。
早期胃癌の段階で見つかれば内視鏡的に切除することが可能な場合が多いです。しかし、進行がんの段階で見つかると開腹手術になります。早期胃がんの段階で見つけるためには定期的な上部消化管内視鏡検査(胃カメラ検査)が必要です。
当院における上部消化管内視鏡検査について
胃の健康度
ヘリコバクター・ピロリ感染症に係る検査については、以下に掲げる患者さんのうち、ヘリコバクター・ピロリ感染が疑われる患者さんに限り健康保険の適用が認められています。
①内視鏡検査又は造影検査において胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の確定診断がなされた患者
②胃MALTリンパ腫の患者
③特発性血小板減少性紫斑病の患者
④早期胃癌に対する内視鏡的治療後の患者
⑤内視鏡検査において胃炎の確定診断がなされた患者
上部消化管内視鏡検査(胃カメラ検査)の結果で胃潰瘍、十二指腸潰瘍、萎縮性胃炎などピロリ菌が存在すると考えられる所見があれば血液検査でピロリ菌抗体を測定します。抗体の結果は1~2日で出ます。
陽性の場合にはピロリ菌除菌に入ります。
陰性の場合には後日UBT(尿素呼気試験)を行って陽性に出ればピロリ菌除菌を行います。
※当院は、鹿児島県内の高等学校(特別支援学校の高等部含む)、高等専門学校および専修学校の高等課程に在籍する1年生で、保護者の同意が得られた生徒を対象とした鹿児島県ピロリ菌検査事業の協力医療機関です。
甲状腺疾患とは、甲状腺の異常や障害によって引き起こされる症状の総称です。
甲状腺疾患には、甲状腺ホルモンの分泌過剰による甲状腺機能亢進症や、分泌不全による甲状腺機能低下症、亜急性・慢性甲状腺炎、腺腫様甲状腺腫、単純性甲状腺腫、甲状腺がんなどがあります。
甲状腺疾患では全身に多彩な症状が現れます。
血液検査・超音波検査を行わないと甲状腺疾患であるかどうかはっきりしないことがほとんどです。
気になる症状があれば遠慮なくご相談下さい。
当院では検査技師が院内検査を行っており、甲状腺ホルモンを始めとしたデータはほとんどの項目が約1時間前後で結果が出ます。結果を待って治療やフォローアップの方針を決める場合があります。 検査を受けたその日のうちに結果を聞きたい方はご相談下さい。
肝疾患というと皆さんアルコールによるものを考えませんか?
実はアルコール性肝障害よりもB型・C型肝炎といったウイルス性肝炎や非アルコール性脂肪肝炎の方が圧倒的に多いのです。
これらの疾患は原因を調べる血液検査を行わないとわかりません。
肝障害を健診などで指摘されたらお酒を飲まない方も必ず精密検査を受けましょう。
肝障害は原因が何であるかをはっきりさせることが第一です。原因疾患によって定期検査や治療方針が全く異なってきます。
B型肝炎、C型肝炎、原発性胆汁性肝硬変、自己免疫性肝炎、アルコール性肝障害、非アルコール性脂肪肝炎などは定期的に血液検査、腹部超音波検査などを行う必要があります。
健康診断や他院での検査にて肝臓が悪いなどの指摘を受けた方は精密検査が必要になります。
当院では肝炎医療コーディネーターとして鹿児島県の認定を受けた主任看護師がご相談に対応しています。お気軽にご相談ください。
※当院は、鹿児島県肝疾患治療協定(かかりつけ)医療機関です。
長く続く咳で困っている方はいませんか?
風邪が長引いていると誤解していることがほとんどですが、2週間以上続く咳の原因は咳喘息や百日咳・マイコプラズマ気管支炎・クラミジアニューモニエ気管支炎などの感染症であることが多いのです。
放置せずに当院を受診しご相談下さい。
予防接種
当院で可能なワクチン接種は以下の3種類のみです。
肺炎球菌ワクチン
インフルエンザワクチン(14歳~)
2020-2021年のインフルエンザ予防接種は終了しました。
インフルエンザワクチンは接種して約2週間後から効果が出始め、その後約5ヶ月間効果が持続します。毎年10月~12月までに接種されることを推奨しています。
※高齢者等を対象としたインフルエンザ予防接種は、各市町村で費用助成を実施しています。詳しくはお住まいの市町村または当院受付にお尋ねください。
当院は鹿児島県インフルエンザ予防接種相互乗り入れ実施協力医療機関です。
B型肝炎ワクチン(成人のみ)
B型肝炎ウイルスは、ウイルスに感染している人の血液または体液を介して感染します。
日本環境感染学会の「医療関係者のためのワクチンガイドライン」では、「医療機関では、患者や患者の血液・体液に接する可能性がある場合は、B型肝炎に対して感受性のあるすべての医療関係者に対してB型肝炎ワクチン接種を実施しなければならない」とされています。
B型肝炎ワクチン接種は予約制です。事前にお問い合わせください。
※当院では乳幼児予防接種は実施しておりません。
健康診断
健康診断は早期発見、早期治療の第一歩です。健康状態を毎年確認し、健康づくりにつなげていくことが重要です。年に一度は健診を受けましょう。
検診種類
胃ABC検診 (胃がんリスク検診)
血液検査によって胃の病気になりやすいかどうか、「胃の健康度」を調べることができます
詳細はこちら長寿・一般健康診査
当院は鹿児島市が実施する各種検診受託医療機関です。
鹿児島市から送付される『いきいき受診券』をお持ちください
肝炎ウイルス検診及び前立腺がん検診
検診種類 | 対象者 | 検査項目 |
---|---|---|
肝炎ウイルス | 40歳以上で未受診の方 | 血液検査(B型及びC型) |
前立腺がん | 50・55・60・65・70歳 になる男性 | 血液検査(PSA検査) |
※対象者は本年度中に当該年齢に到達する方です。
特定健康診査
40~74歳の方はご加入の保険証をお持ちください
労働安全衛生法に基づく健康診断
入社時の健康診断、受験時の健康診断のほか、企業健診を受け付けています。
選ばれる、かかりつけ医へ。
開院から40年以上にわたり、地域医療に携わってきた先代の実績と想いを受け継ぎ、同じ場所で平成18年5月に誕生したのが、稲森内科消化器科です。
鹿児島市谷山地区において地域の皆様のかかりつけ医として、医療の原点を見つめながらも、最新の知識を持って、患者さんのニーズにこたえられる、行き届いた医療の実践を目指していきます。
かかりつけ医の位置づけ
日本医師会では、「なんでも相談できる上、最新の医療情報を熟知して、必要な時には専門医、専門医療機関を紹介でき、身近で頼りになる地域医療、保健、福祉を担う総合的な能力を有する医師」をかかりつけ医と位置づけています。
かかりつけ医を持つメリット
かかりつけ医としての当院の取り組み
日医かかりつけ医機能研修制度認定証は、日本医師会が実施する「日医かかりつけ医機能研修制度」に定める要件(基本研修、応用研修、実地研修)を
修了した医師に都道府県医師会より交付されるものです。
これからも地域の皆様から信頼される「選ばれる、かかりつけ医」として地域医療に貢献して参ります。
他の医療機関で処方されたお薬も含めて、お薬の全ての情報を把握した上で、包括的な服薬管理を行います。 お薬手帳又は薬剤情報提供書をご提示ください。
当院2階で通所リハビリテーション「デイケアいちょう(事業所番号:4610117964)」を
開設、運営しています。
※PDF(スライド)参照
訪問診療とは、傷病、疾病のために通院が困難な状態にある患者さんに対し、医師が定期的・計画的に自宅に伺い、診療を行うものです。
精密検査や専門的な治療、入院が必要と判断したときには、適切な病院・専門医を紹介します。